【初日まであと2日!】粘土の味⇔うんなま、往復応援メッセージ【#うんなま】
いよいよ、うんなまもウイングフィールドに小屋入りしまして。明後日には本番、となってまいりました。
そして今週末は観劇激戦週とのこと!私たち自身もそうですが、「ああ、あの団体も観たいのに、ああ…」みたいな方も沢山いらっしゃるのではないでしょうか。
そこで!せっかく同じ時期にやるので、ここはひとつ、お互いに応援し合いましょう!とのことで、図々しくもいくつかの団体様と往復応援メッセージを交換させていただいています。
まずは!はしご観劇割をさせていただいております、粘土の味!
愛憎入り混じる交換文、ぜひぜひご一読ください。
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【粘土の味⇒うんなま】
劇団名のことばかりになって申し訳ないが、やはり劇団うんこなまずという名前がとても好きだった。これほど素敵な劇団名を他に知らない。一度名前を聞いたら絶対に忘れられないインパクト、果たしてどんな芝居をするのか全然想像できないにも関わらずとにかく面白いことをするのだろうなあとそそられる期待感。うんこもすごいが、実はなまずもすごい。うんこもなまずもすごいのに、それが組み合わさっているのだから、なによりすごい。
うんこなまずがうんなまになって初めての公演になるんですかね。ちゃんと調べてないからわからないけど。大丈夫なのか、名前がうんなまに変わってもあのアバンギャルドな芝居はできるのか。
うんこなまずはこれまでに何度か見たけれど、その芝居はなんだか脳みそを揺さぶられるような気がした。初めて見たのは『フォアグラ』という芝居だった。途中でピンポン球を投げつけさせる芝居なんて他にあるのだろうか。うんこなまずはそういうことを平気でやってのけられるのである。お芝居というのはこういうものだという我々の狭い常識を軽々と乗り越えてくる。ぶっ壊される。その壊される感覚が気持ちいいし面白い。たとえ劇団名がうんこなまずからうんなまに変わったとしても、こういう感覚を憶えられるお芝居を作っているのだろう。
他にもうんこなまずの魅力はそういう攻めた部分だけじゃなくて、クールな部分も魅力だと思う。作家の繁澤君はファーストキスを観覧車の一番高いところでしたらしい。なんてクールなやつなんだ。そういうところも確実にうんなまの魅力に反映されてると思う。
粘土の味 合田団地
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【うんなま⇒粘土の味】
「劇団うんこなまずと努力クラブ、どちらも団体名からすると全然作品面白くなさそうでヤバくない?」そんな感じの、とあるお人のネットの書き込みを、6~7年前ぐらいに見かけたことがありました。当時は僕はまだ学生だったのですが、「ああ、京都には努力クラブという劇団があるんだな」という事実の純粋な認識と、ウェブサイトをざっとだけ見て、「きっとだいぶ年上の劇団なんだろうな。まあ、関わることはないだろうけど」と思った記憶があります。それが今、こうして同時代のアーティストとしての縁も含めてコメントを書いていることを考えると、人生って予期しないことばかりだし、かつ、お互いよく続けているよなとしみじみするばかりです。
完全なる印象論ですが、京都のアーティスト(特に同世代)には、そこはかとない「オシャレさ」と「ストイックさ」、そしてそれを、「決して熱っぽくなく提示するオーラ」というか、なんというかそうですね、アホみたいな言い方ですが「くるり感」が漂っている印象を受けています。それは、いくつか拝見している努力クラブ、合田さんの作品もそうですし、和田ながらさんの演出作品(『ふるまいのアーキビスツ』:岸井戯曲を上演する in OSAKA #0 ←うんなまも参加してたんですよ)もそうだと思っています。
いずれにせよ、「オシャレさ」と「ストイックさ」なんです。アーティスト、またそのアウトプットとしての作品にそこはかとなく漂うあの感じ、京都の匂い、わかりますか?少なくとも、大阪というか、阪神で育まれたうんなま(まあ、僕らも大阪ぽいとはあまり言われませんが、でも大阪の団体やなと感じる瞬間は多々あります)とは違うあの感じ、大阪の小劇場シーンとは違うあの感じ、なんばとは違う河原町のあの感じ、道頓堀とは違う鴨川のあの感じ、きっとわかってくれる人もいるのではと思っています(たぶんよくわかってない僕の思い込みもあります)。なんなんでしょう、我が道を行きつつも、視野の広い、感度は高いあの感じ。「良いもの至上主義」みたいなあの感じ。周りに興味があるのかないのかよくわからないあの感じ。ああ、カッコいい。カッコいいんですよ京都。そうだ、京都カッコいい。もちろん他地域も大阪もまた違ったカッコよさ等々あるんですが、京都、なんかカッコいいじゃないですか。京都ってだけでなんか、騒乱の中でも静かに刀を研いでる感じ、あるじゃないですか(ここまでいくと完全に偏見ですね)。
なんだか話が脱線しましたが、かつて観させていただいた合田団地さん、和田ながらさんの作品は、いずれもその「ストイックさ」「方向性」「やりたいこと」をはっきりと感じさせる、芯の強い作品だったと記憶しています。ある種、語弊を恐れずに言うとお客さん目線ではなく、作り手目線を徹底しているというか。それが、この「粘土の味」という作演の異なるユニットとしてやる意味、意義、相乗効果として、どのようなアウトプットになるのか。[ふたりは同い年で、同じ京都を拠点に、同じ2011年からおのおののユニットを率いて 活動し、異なるテイストで作品を発表していて、意気投合したので、一緒にやることにした]と言う、絶妙なシラケ感。くぅ~!「やりたくなった!」とは少なくとも書いてないんです。あくまでも「やることにした」。このワーディングセンスも、ああ、京都っぽい(言いたいだけか)。
…と、言いつつ。参加されている俳優の方々も、何人か存じ上げている方もいらっしゃるのですが、いずれも「感度」と「(良い意味で)意識」の高い方だったなあと記憶しています。なんだかんだでシニカルさとセンシティブさ、愛憎が同居している合田さんの戯曲から、和田さんが可能性や空気感を取捨選択して徹底する作業をおこなった、そんな舞台作品がつくられる、観ることができるのではないかなと思ったりしています。
被ってしまって観ることができないのは純粋に残念です。そして、同世代ということで、作るものに色々な意味で興味があります。ぜひ、「粘土の味」そして「うんなま」を併せて観劇していただいて、この実はゆとり世代ぐらいと言いつつ30歳ぐらいになってるんですね~な感性の発露の行く末(合田さんや和田さんはあまり興味ないかもしれませんが)を目撃していただけますと、個人的には幸いですし、楽しめるのではないかと思っています。
うんなま 繁澤邦明
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粘土の味詳細:https://nendonoaji.tumblr.com/
京都芸術センターでは合田さんが、ウイングフィールドでは繁澤が、それぞれお待ちしております!
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